パワハラ行為をこっそり録音や録画するのは違法?証拠として有効?

「勤務先の会社でパワハラされている証拠として、録音・録画しても大丈夫なんでしょうか?」
「堂々と録音できるような職場ではないし、就業規則にも許可のない録音・録画禁止と書かれているので、バレないようにこっそりとパワハラの状況を録音するしかないんですけど怖いです」

「パワハラの録音・録画は違法なんでしょうか?合法なんでしょうか?」
「パワハラ行為の証拠として有効なんでしょうか?無効になってしまうんでしょうか?」

このようなご相談を頂くこともよくあります。
中には、「パワハラ 職場 暴力 どうしたらいい」等のキーワードで検索して、西区地域労働組合のブログを訪問して下さる方もたくさんいらっしゃって、非常に心配になります。

この2点だけは是非覚えていてください。

職場でこっそりと録音・録画することが就業規則でたとえ禁止されていたとしても、会社側が違法行為だと豪語していたとしても

パワハラから身を守るための録音・録画は法的に問題ない

ということを。

しかも、

こっそりと録音(秘密録音)していたとしても
こっそりと録画(秘密録画)していたとしても

パワハラの証拠として有効との判決が既に出ている


ということを。

そもそも会社の職場というのは、密室と同じような状態です。
職場でパワハラがあろうと何があろうと、「会社側にとって都合の悪い真実」は社外に決して漏れることはないなどと高をくくっています。

ですから、

「パワハラ行為があったと言うのなら、証拠を出してよね」
「パワハラの証拠がない?じゃあパワハラとは言えないよね」

などと平気で言って、パワハラ被害者の口を塞ぎ、パワハラがあったということをなかったことにして隠蔽しようとするのです。

そして、会社側は念には念を入れて・・・

「許可のない録音・録画禁止」や「無断で撮影や録音を行うことを禁ずる」などと就業規則にわざわざ記載します。

(就業規則にわざわざ記載してあるということは、パワハラ等の「会社側にとって都合の悪い真実」を隠蔽する気満々ともとらえられるので、勤務先の会社の就業規則をチェックしてみて下さいね)

これは、

「パワハラの証拠がある?録音(録画)した?」
「じゃあ、就業規則に違反したから懲戒解雇ね」

などと言えるようにしており、パワハラ被害者の口を塞ぐための一種の脅しです。

つまり、パワハラを我慢しても、勇気を振り絞ってパワハラ行為を社内で相談しても、パワハラ被害者が不利益を被るように仕向けているということです。
(そんなことに力を注ぐのであれば、職場でパワハラが行われないようにすることに力を注げばいいと思うのですが・・・)

という訳で、参考になりそうな記事もご紹介致します。
(^^)


パワハラ証明に「秘密録音」 企業は制止できず(日本経済新聞)
民事裁判ではパワハラを不法とする判決が相次ぐ。
その証拠の多くは、被害者がひそかに録音した上司の罵声だ。

企業は職場での秘密録音に否定的だ。
上司が制止すれば、就業規則が認める指揮命令権で禁止できるとの考えも根強い。
就業規則で「許可なく撮影・録音してはならない」と明文化している会社もある。

だが

いくら企業が禁止しても、
裁判では通らないことがほとんど


だ。

パワハラはセクシュアルハラスメント(セクハラ)と異なり、職務上の指導との境界が曖昧だ。
労働施策総合推進法改正案では裁判例を基に

(1) 優越関係を背景に
(2) 業務上必要かつ相当な範囲を超え
(3) 就業環境を害する言動

――をパワハラとしている。

裁判官はこうした基準を念頭に、発言内容と回数、その場の雰囲気、背景などを総合的に心証判断してパワハラの有無を決める。
録音によって発言が具体的に分かればより判断しやすくなる。

無断であっても録音が著しく反社会的な手段によるものでない限り、

証拠として有効

という東京高裁の判決が踏襲され、問題とされない。


17年度の労働局への相談数は「いじめ嫌がらせ」が約7万2000件と、2位の「自己都合退職」の1.8倍に達した。
労働施策総合推進法改正案が成立し、パワハラの要件が広く知られるようになれば、ますます件数は増えるとみられている。


パワハラが発覚したら「どこまで」対策すればよいのか? テレビ制作会社の事例から(Yahoo!ニュース)
職場暴力やパワハラに対処するうえで、重要なポイントを三つ紹介しておこう。

第一に、

暴力やパワハラの証拠を残すこと

である。

暴力やパワハラは密室で行われることが多く、目撃者がいないこともある。
加害者の処分や被害の補償を求めるにあたっては、事実関係をはっきりさせる必要があり、証拠は決定的に重要な役割を果たすのだ。

職場で身を守るための秘密録音は法的にみて全く問題無い

ので、暴力やパワハラの可能性のある場合は、すぐに録音できる用意をしておくことをお勧めしたい。

第二に、現にパワハラや暴力を受けている当事者は、加害者によって「仕事ができないお前が悪い」などと“洗脳”されていることが多く、被害を訴えづらい状況にあることが少なくない。

そのため、職場暴力やパワハラを無くすためには、直接の被害者以外が声を上げることも重要だ。
隣で起きているパワハラ・暴力を見て見ぬふりをするのではなく、勇気をもって被害者の側に立って行動してほしい。

なお、退職してからでも被害を訴えることは可能だ。

会社を辞めて加害者から離れることで、自分が悪いのではなく、加害者や会社に責任があるということが見えてくることもあるだろう。

第三に、外部の労働組合やNPO法人に速やかに相談することをお勧めしたい。

というのも、パワハラは社内の権力関係(上司―部下の関係など)を背景にしているため、

上司や社内の相談窓口に訴えても解決しないどころか、
ハラスメントがエスカレートしたり問題を隠ぺいされたりする


ことさえあるからだ。

また、労働問題に関する外部の告発先として知られる

労働基準監督署は、パワハラや職場暴力については管轄外

である。

他方で、外部の労働組合やNPO法人の相談窓口であれば、社内の権力関係には影響されず、客観的なアドバイスができるだろう。

さらに、労働組合の場合には、会社と法的に保障された形で交渉する権利があり(団体交渉権)、また会社側に改善を促すために宣伝行動などを実施する権利(団体行動権)があるのだ。

職場のパワハラや暴力で困っているという方は、ぜひ外部の労働組合などの窓口に相談してみてほしい。



少しだけど役に立ったと感じて下さった方は、
ここをクリックして頂けると嬉しいです。<(_ _)>




【参考】
よろしければ、以下も参考になさって下さいねー。(^^)


どんな解雇なら不当で、どんな解雇なら不当ではないの?
社長や上司の一言で即日解雇って、あり?なし?
「クビだ!」等と言われた時、やるべきこととやってはいけないこと
なぜ会社は辞表(退職願・退職届)を書かせようとするのか?
配置転換等を悪用して自主退職に追い込む手口にご注意下さい
社長や上司が怖い、話を聞いてくれない時の対抗手段:団体交渉(団交)

会社が労災を認めない、会社が労災の申請をしてくれない時の対処法
労災認定基準:労働基準監督署はどんな基準で労災を判断するのか
うつ病等の労災認定基準:パワハラ、セクハラ、長時間労働など
勤務先の会社の労災保険や雇用保険の加入状況を調べる方法

試用期間中や研修期間中は最低賃金より低くてもいいのは本当か?
無期転換ルール(5年ルール):契約・派遣社員、パート、アルバイトの雇い止めに注意!
就業規則とは?無効な就業規則とは?法律違反になるケースとは?
雇用契約や就業規則と労働基準法(労基法)ではどちらが優先されるか?

労基法上は残業禁止の原則が過労死ライン超の残業になる抜け穴
サービス残業:裁量労働制、年俸制、ノー残業デーにご注意下さい
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解雇や職場いじめなど、他の人は何をどんな風に相談してるの?

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